みかづき紅月「先生と結婚シて♡」

地震の影響で、私が住んでいるところでも物流が滞っておりまして、ちょいと入手が遅れました。全く入手できない地域の方もいるので、新刊が入るだけマシだと思わないとね。

東北地方の方で美少女文庫/二次元ドリーム文庫を愛する方に向けて、もし私に自宅の住所を知られても良い、という方がいらしたら、震災復興支援ということで郵送で送る、という企画を考え中。例えば、2000円を募金箱に入れるのも良いけど、美少女文庫/二次元ドリーム文庫を愛する読者に2000円分使うのも、復興支援だと思います。欲しい人、どれだけいるんだろう。なんか意見あったらコメントください。

さてさて、えっちぃ小説の感想書きますー。えーとですね、ヒロインは、29歳の女教師!ということで、かなり現実味がある路線ですねー。今回のヒロインは、かなりのお姉さま!美少女文庫の前作が中二ヒロインだっとのと対照的です。で、このお姉さま・百合乃さんが、なかなか残念なんですよー。美人だからこそ、周りの人が手を出しにくいと思われてしまった結果、29歳まで彼氏ができたことがない・・・・当然、処女。仕事は、キリッとしていて、美人教師!でもおひとりさまコンプレックス。自分がお一人様だ、29歳のクリスマスも独身のまま迎えるどうしよう、と悩んでいまいます。

で、もうなんだかよくわかんない、ちょっと酔っ払ってしまった状態で、教え子の浩介くんと付き合うことに。美少女文庫の中では、珍しい、かな?15歳と29歳のカップルで、年齢や経験の差が、作中でも所々に出てきます。やっぱり、先生なので、教え諭すという方向性ですねー。えっちぃ展開以外は。15歳って、やはり限界があるでしょう。例えば、車でドライブもできないし、お金だって、1000円が大金という認識。ふらっと喫茶店に行って、コーヒーを飲むのも、ハードルが高い。割と15歳の考え方としては、現実路線です。ただし、えっちぃシーン以外では(もう一回!)。えっちぃシーンでは浩介リードで進みます。

で、今回、読んでいてちょっと今までと変わったかなーと思ったところがありました。みかづき紅月さんって、美少女文庫の中でも、恋愛→セックスという流れを重視するタイプだと認識しています。そのかわり、恋愛やすれ違いのターンでは、内面描写をがっちり書くのに、えっちぃシーンではあっさり終わることもあって、若干物足りないときもあるなー、という印象を持っていました。今回、えっちぃシーンの最中でも、内面描写多めのターンもあり(例えば181頁)。

主人公の幼馴染・伊万里も登場するのですが、伊万里は浩介くんに恋はしているものの、くっつきません。ラストでも、百合乃先生をライバルとして、戦うことを宣言しています。百合乃先生が、浩介くんの同級生にも嫉妬する仕草*1が、なんだか大人気なくて。そこが、百合乃先生も29歳なのに、少女っぽい雰囲気を作っていて。みかづき紅月さんは、美少女文庫の中でもハーレム展開に持ち込まない作家だからなー、今回の作品でも二人まとめて俺が幸せにしてやる!というのはナシ。まー、いつも同じではダメだし、たまには1対1を貫く展開もあって良いんじゃないでしょうか。今回は1対1だからこそ、百合乃のライバル心が強くなるんだし、そこがあるからこそ少女らしい可愛さも鮮明になる。ハーレムだと、そういうの、強くはならないからなー。

で、今回はイラストの雰囲気も、作品とぴったり合致している。百合乃先生の感じがいい感じで可視化されていると思います。良い作品でしたっ!!

*1:123頁