間宮夏生「恋愛サイケデリック」
以前読んだ作品と同じ舞台で繰り広げるもの。つながりはあんまりないです。前作に出てくる人が名前だけ、ちらっと。という程度。
- 作者: 間宮夏生,白味噌
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: 文庫
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「月光」では、人を殺すこと。今回は、人を生かすことがテーマ。
他人を振り回すのは大好きなんだが―他人に振り回されるのは大嫌いなんだよ
こう言い放つ、彩家亭理子(=デリコ)の行動はぶれない。一貫している。「愛しいね、実に愛しい」。とつぶやき、興味をいだいた対象の謎、行動を明らかにする。んで、今回は、死にたがりの宇宙人こと、神宇地悠仁。なぜ自殺を試みるのか、というもの。
ストーリーがストーリーだけに今回のラストは、二時間ドラマの最後みたいな独白とやりとりだった。変なデリコと振り回される幼なじみ・円馬佐奈や、江入伊庵が背後に持つ恋愛感情(同性愛)のところは読んでいて「ええええええーーーー」と。ここで設定出す?と仰天。
江入くんは小物臭が漂っていたし、佐奈の場合は、過去がわからんし・・・・。うーん、デリコの変な行動は眺めていて楽しかった。キャラクターとして良い。しかし、作者なりの味付けのところで工夫が欲しかったなー。評価はそこそこ、星三つというあたりで。