柴村仁「セイジャの式日」

セイジャの式日 (メディアワークス文庫)

セイジャの式日 (メディアワークス文庫)

柴村仁の続き。最後で由良が、現役美術部の野郎に仮託して、トラウマを克服しようとしているのは理解できた。幽霊騒動も強引に終わらせたし。
ただ、由良が探す青色。落ちるときに見える青色は、どの段階で見出したんだろうか?それとも、見出すのを諦めたんだろうか。遠子先輩なら、想像してみて!と言うだろう。きっと作者も同じように、教育実習までの間の由良がどう変わったのか、と問いを投げかけるだろう。

でも、申し訳ない。その問に答えるための労力を、私はそこまで払う気が起きなかった。これは自分の状況かもしれないし、作品の問題かもしれない。どちらの問題かはわからないけど、そこまで考えようとする気が起きなかった。