官能小説紹介第2弾は、みかづき紅月みかづき紅月の館2

ブログを読んでいると真摯な努力家だな〜と実感する。この作者に感想メールを送ったらちゃんと返してくれたことからも、人柄がうかがえる。

今、デビュー作であり、代表作であるサムライガールシリーズをゆるりと追いかけているところ。
実は、世の中にジュブナイルポルノというジャンルがあると知ったのがつい2年ほど前なので、そのときはシリーズの途中だったんだよねー。シリーズ途中から手を出すのをためらっていたけど、この人の作品のクオリティの高さに、今まで読んでなかった作品にも手を出そうとw

で、この前メロンブックスで1、2巻を買って読みました。続刊も買う予定。

みかづき紅月サムライガール』(フランス書院・2005年)
みかづき紅月サムライガール〜身も心も』(フランス書院・2006年)

ぶっちゃけて感想を言ってしまうと、みかづき先生は腕を上げたなぁ・・・というのが正直なところ。偉そうでスイマセン・・・だって、乙女新撰組とか、おねーちゃんはにーづまだもん!とかの最近の作品と比べると、サムライガール第1巻は読みにくいんだもん!たぶんリアルタイムで読んでいたらそんな感想は持たないと思うんだけど、ついつい今と比べてしまう。

ま、粗探しみたいな読み方はこれくらいにして、中身にでも。

ちょっと意地が張っている刹那と直弥の愛情→えっちぃという流れ。というよりも、えっちぃシーンがなくても、普通にラブコメしてます。初期のゼロの使い魔なみに。

この人の作品で支持できるところは、女性キャラの心理描写なんだよねー。擦れ違いに悩む姿が、一人称で、悩み、苦しむ描写が読み手伝わってくる。
例えば、2巻の98頁とか122頁。
・98頁はライバルキャラの竜王寺かなでが、相手との距離に悩むところ。
・122頁はヒロインの刹那が、直弥に突き放されて、悩み自慰行為に励むところ。

引用は長いんで省略するけど、印象に残ったところがここなんだよなー。二人のヒロインの対比がひっじょーに伝わってくる。わかつきひかるセンセも、女性の主観描写をするけど、あれとはちょっと作風が違うんだよな〜。わかつき先生の場合は、場面転換を狙ってる印象があるけど*1みかづきセンセは、ラブコメを意識して心理描写をしている感じ。

みかづきセンセの作品ではこの点が好きだからもっと意識してやってほしーと思う。

あと、かなりみかづき先生が濃いオタクだというのが1巻読んでわかる人にはわかると思う(笑)
ガンダム、好きですねー。

*1:わかつき先生の作風が嫌いというわけではない。むしろ好き。ここでは両者の対比として用いている