みかづき紅月「放課後トゥーランドット」

朝、親と二言、三言会話した以外、今日はマジで誰とも喋らなかったぜ…まぁ、よくあることだが。

さて、読んだ本は、みかづき紅月最新刊。最近はみかづき成分補充が多めだなぁ〜

放課後トゥーランドット (一迅社文庫)

放課後トゥーランドット (一迅社文庫)

みかづきセンセがこのブログ見ているかどうかわからないけど、最初に謝っておく。
ごめんなさい!ラーメン食べながら読んでいたら、ちょっと汁が飛び散っちゃった!!ほんの数ページだけど、黒胡麻の染みを付けちゃいました!!

謝罪はこれくらいにして、読書感想、読書感想っと。

以前の日記でも書いたように、女性が想像する男同士の会話なのは、止むを得ないとして、ラストまでは、さわやかエロやか青春ものとして楽しめた。

楼蘭様かっこぇ〜!!イラスト含めて。特に267頁の衣装付きのとこ。
でも可愛い!文化祭前日、千尋に一言メールを送るあたり。読みながら、くすってちょっぴり笑ってしまう。

いや〜、作者もあとがきで書いてますが、三人は、青春してますな!!
肉!!肉!!肉の宴じゃっ!!食事の価値は肉の量で決まる!!自分の高校の時の肉にかけていた情熱、久々に思い出せたw
あと、やっぱり漢たるもの、渓谷には飛び込まなければならない使命(さだめ)を背負っているわけで…「某イロモノ対談」って、この人この人*1?やっぱり貧しいよりも豊かな方が好きです。渚さん!ご馳走様でした!!

正直な感想を言うと、最初から、270頁までは青春小説ものとして楽しめた。でもなぁ〜、ラストがもやもやってした感じで、読後感はあんまり。会長が解いた謎と両親の関係は?会長の両親は一体なぜそこにいるんだろう?と疑問が解決しない。読者が考えろってこと?それならいいけど、読者が考えるように作者が意図した構成にしては…

このモヤモヤ感は、多分、謎解きシーンが楼蘭様に投げっぱなしだから、だと思う。一迅社の編集者は、野村美月文学少女シリーズを意識して、音楽ものとして、トゥーランドットを題材にしたのかな?でも、文学少女シリーズは、スパっと謎を解く探偵役*2として遠子先輩を配置しているけど、放課後トゥーランドットでは、スパっとした切れ味で謎を解決する江戸川コナン役がいない。別に、読者が自己を仮託する(はずの)千尋くんが、自己の努力、あるいは渚ちゃんの協力によって、楼蘭様が抱えている謎を解決した、または真実に到達したわけでもない。
そう、千尋くんは、なぜ幼稚園の頃の楼蘭様が泣いていたのかという理由までは到達したけど、三つの謎をなぜ親が設けたのかという真実には到達していない。少なくとも、読者目線では。自分なりに考えてみたけど、父と母は、別れても親友であり続け、娘を愛しているってこと?ちょっとわかりにくいな。

うーん、このへんが残念だ。みかづき紅月ファンなら、買ってもいいけど、ラストに対する評価が分かれそうだから、あんまり他人には勧められないかも。ラスト直前までは、青春ものとしては楽しめるんだが…登場人物にも入れ込めるし…
ただ、モヤモヤ感がマイナス要因としてしまうから、星2つ、いや、キャラ分を考慮に入れて3つにしておくか。

どうでもいいけど、277頁の「部活動不覚語制度」は、「部活動不覚『悟』制度」です。一迅社の編集者さ〜ん!このブログをもし読んでいたら二刷で直してね!!

*1:細かいことだけど、三人以上で集まって話をしているんだから、「対談」じゃなくて「鼎談」じゃないか?それとも、yusuke22が知らないだけで、「対談」があったのか?

*2:もっとも、遠子先輩ならば、事実を"想像"するって言うと思うけどね