みかづき紅月「サムライガール〜決戦はパリで!」

ついに最終巻読了!!これでみかづき先生の作品でコンプしていないのは、「ぶよぶよカルテット」、「銀狼王女」、「サムライエイジ」・・・あれれ?みかづき成分をかなーり補充したと思ったのにまだまだ補充していないのもあるな。ここ1ヶ月くらい、結構みかづき成分補充したから、しばらく距離を置いて、また買い漁ろう。みかづき紅月先生の作品は良い。
前も書いたけど、原則として、私は、同じ作者の人の本を続けて読まない。理由はどうしても飽きてしまうから。今からみかづき先生を買って読むのもいいけど、これから今以上にみかづき紅月作品を楽しむために、敢えて距離を置く。1〜2か月くらい、別な人を読もう。そして、またみかづき紅月作品を読もう。そしたら、新鮮な気分でヒロインたちと再会できるから。

よーし、読書感想文でも。
うん、えっちぃのを目的としてフランス書院を読んでいたはずなのに、目的がだんだん恋愛描写になってきてしまうくらい、なんだかしらないが、良かったぞ!
普通なら、恋愛過程を積み重ねる→えっちぃ展開になるはず。でも、みかづき紅月センセの場合はですね、えっちぃ展開よりも、恋愛、お互いの気持のすれ違いや重なり合いの描写が凄いんですよ!このへんが他のジュブナイルポルノと違う特徴。わかりやすくいうと、官能小説を読んでいるんじゃなくて、性描写表現に制限を設けていない恋愛系ライトノベルを読んでいる感じ。正直言うと、えっちぃシーンの描写ならば、他の作家の方が上手い。だけど、みかづき紅月先生は恋愛描写が凄いな。ヒロインの気持ちの読み手にも伝わってくる。

最後、ラストはどうなるんだろうってドキドキしていたけど、みんなハッピーになって良かったね!
刹那がいじらしくて、可愛くて。直弥に依存し、尽くすけど、それがあってこそ強くなれる。

「たいした努力をしてない?厳しい鍛錬なんかよりも、主との信頼関係を高めていくほうがっ、どれだけ難しいことか・・・・おもうようにならないことか、おまえにわかるはずないえ・・・」

233頁のかえでの台詞。あー、サムライガールの魅力はこれに尽きるな〜。傷つきながらでも、主との信頼関係を築きあげれば、身も心も強くなれる。でも、それって一番難しい。でも、それって一番楽しいことじゃない?

「だ、だめです。その、きっと浮気とかって殺されるというか・・・・・・」

282ページの直弥の台詞。最強の彼女を持つ者だからこそ、浮気をしたら本気で殺されると思っているから笑えない。でも、こんな律儀な直弥だから、不器用な刹那にぴったりなんだよな。最後の刹那からの手紙。「ありがとう」という正直な刹那の気持ち。この辺は読んでいて、心がぽっと暖かくなった。こういう女の子って、なんというか、身近にいたら惚れちゃいますよね。うまく概念化できないけど、決して"萌え"ではない*1。なんだかんだあったけど、直弥と刹那は最高(かつ最強)のカップルだと思うよ!

ジュブナイルポルノの中では一風変わった作品のサムライガール。yusuke22としては、フランス書院なのにえっちぃ分が主目的じゃなかった。フランス書院なんだけど、フランス書院的じゃない。フランス書院から出ているんだから、青橋由高や森野一角、蒼井村正みたいに、面白エロい、かつエロ描写重点寄り、というのが基本スタンスであってほしいけど、たまにはサムライガールみたいな作品もあってもいいかもな。

最終巻は納得の星5つ。このシリーズを読み終えてyusuke22は改めて決断しました。今後もみかづき紅月作品は買い続けます!!
ところで、みかづき紅月先生。1巻で高山の子分として登場した石川は、今、何をしているんでしょうか?彼にも春は訪れたんでしょうかw

*1:他の作品でもそうなんだよなー。乙女新撰組の近藤隊長も、「萌え」という概念では説明できない魅力的な女性。このへんは一度作者にメールを送ったら喜んでくれたみたいw