中勘助「銀の匙」
考えた末、ライトノベルサイト杯には参加しないことにしました。たぶん誰も聞いていないけど、自分用のメモとして書いておきます。
理由は、自分は、読書の一環としてライトノベルも読むが、ライトノベルを主戦場としているわけではないから。
もちろん、私yusuke22は、ライトノベルも読むので、多分上位に食い込むであろうと思われる、柴村仁「プシュケの涙」や清水マリコ「ハートレス/ハートフル」なども読んでいるけど。小学5年生の超絶美少女が真犯人を追いつめるミステリーで、最後は中学生に成長した少女が大学生と同衾しているエンドで終わった富士見ミステリの小説も好きだけど。↓これ、ね。
- 作者: 上月雨音,東条さかな
- 出版社/メーカー: 富士見書房
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はてな界隈を眺めて見たら、主催者の方や、積極的に参加している人たちは、ライトノベルを主戦場としている方ばかり。だから、ライトノベルが主戦場ではない私は、撤退します。むしろ、ラノベに精通していない自分は、馴れ合い企画―言葉が悪くて申し訳ない―に参加できません。2008年の結果を見ても、ほとんど知らないし、読みたいという動機も出てこない。
このブログに感想を書いていないだけで、ラノベや小説以外に、読んだモノは結構あるんですよ?今日も一つ読んだし。
さーて、じゃ、読書感想。
- 作者: 中勘助
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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ああああーーー、甘いよ、甘すぎる。スイーツにさらに砂糖をかけた感じ。
小さい頃の感覚。小さい時の話は、伯母さんよりも幼馴染の話の方が心にしみる。くぅぅぅぅ!!こんな感覚、久しぶりに味わったぜ。無垢ゆえの喧嘩。女の子との遊び。恋心、という言葉を知る前の恋愛。お仕着せの恋愛なんだけど、本人にはその世界しかないんだよね。だから、女の子に嫌われたら、落ち込む。
読みながら自分の幼少時の頃を思い出していた。確かに近所の子とおんなじ感覚で遊んでいたな〜。自分も一人幼馴染の女の子がいるので。まー、その人とは恋愛フラグは微塵もありませんが。
高校生くらいの年齢になってからは、叔母さんの老いが現実感を増す。これね、わかるんですよ。親戚の人と久しぶりに会ったら、自分が成長しすぎて、つりあわなくなっていた感じ。向こうは自分をまだ子供だと思っているけど、こっちからすると、俺が世話をやかないとまずいんじゃないの、って状態。
この小説でも高校生の年齢の時に会った伯母さんの記述は割合が低いんだよね。これは仕方がない。だって、興味対象がほかに移るもん。だけど。死の概念を理解した年齢で、伯母に会うと、本当に心が遠くなる。伯母を遠くから見ている感覚。自分が小さいときには身近だった分、余計に遠く感じる。距離。
自分の時間が進んでいるけど、伯母の時間は進んでいない。伯母にとっては、自分はまだ小さい時のまま。だからこそ生じる齟齬。それゆえの距離。
小説の仕組みは非常に短い短編をまとめた感じ。脈絡はあんまりないけど、ところどころでやっぱり自分の過去をかき回す。星4つです!