佐藤多佳子「ごきげんな裏階段」

ごきげんな裏階段 (新潮文庫)

ごきげんな裏階段 (新潮文庫)

立ち読みしてついつい購入してしまった。裏階段に起きる不思議なおばけ?のお話で3編。それぞれちょっとずつだけどつながっています。

あー、この雰囲気好きだわ―。児童文学っていうよりも大人が読む児童書かも。自分の子供のときを想像しながら追体験。たとえば、音楽の授業で一生懸命に笛を吹く練習。自分も身の回りのあれこれを、これは猫のおばけ、恐竜の卵などと勝手に名付け、物語を勝手に想像していたこともある。
登場してくる大人も、こどもの話だからってあっさり却下せずにめんどくさいと思いつつもこどもの話につきあう。

自分は、大人と子供、両方の立場に感情移入できる。お互いの言っていること、言いたいことに共感できる。特に、語彙量が少なく、言いたいことを十分に尽くせない子供の立場も。そう、筆者の文を読んでいて、この辺もなるほどなー、と思った。子どもながらに言いたいことはあるけど、語彙量から言えないことを、筆者は、柔らかい筆致で十分に表現しているんだよね。作者自身も、「自分の追体験」をしているんだと思う。
楽しい雰囲気を堪能できました。星4つ。


さて。
これで読むものが無くなってしまった。ま、宮沢賢治にでも手を出すかー。銀河鉄道の夜って意味がわからないからいつも途中で眠くなるんだけど、今回は最後まで読めるかな・・・・・・
生徒会の一存文学少女、12月刊の美少女文庫二次元ドリーム文庫など、買いたい小説、ラノベはあるけど、非常に大事なお仕事がっ!今日も休みではありません。25日締め切り→そのまま正月休みに突入する予定。25日過ぎたらオタクショップに行くことを目標に、仕事に励みます。オ、オレ、この仕事がひと段落したら、ずっと前から楽しみにしていた小説買いに行くんだっ!!