猫砂一平「末代まで!」

ToLOVEる最終巻OVA付」は発売日に買って読んでいるんだけど、なんとなく感想書きたくないなぁ・・・本当に終わってしまう気がして。好きだからこそ、本当に終わってしまう最終巻の感想がかけない。いつかToLOVEる総括の記事をかこう。その時にでも。

さてさて、普通にラノベ読書感想。今作は、第二巻が最近出た猫砂一平のデビュー作。読んだのは第二巻ではなく、一巻です。

世界観を説明するところがあって、「そこはそういうものなんだ」と思って諦めながら読まないとややきついかも。特に物語の序盤は説明が多い。ババアレースというものがあって、幽霊はエンジンで、霊能力者は運転手。レース中には呪文を唱えたりして、相手を攻撃。こっちは、幽霊=エンジンに合わせた焚付け、ふかしをする必要がある。
これが世界観設定。マリオカートの騎乗者になった気分で読むとわかりやすいかもしれない。

話の中身は、幽霊のお岩さん=エンジン(兼ヒロイン?)が、主人公を祟るお話。というか、中身は本当にバカ展開です。
例1)祟りに行く→お岩さんは驚かせようとする。驚かせるときの手段がスク水・・・へっ?
で、主人公サイドは、男子高校生らしく、エロ本見つけられてアウト。
例2)土門リサ。もう一人のヒロイン。芸達者の変態。超変態。それに惚れた変人・北沢。イケメンだけど、超ビビリ。自信過剰でイタイ奴。

とまぁ、お気楽モードで物語が進みます。

ババアーレスで勝負すること、それの修行もあり。これも盛り上がりどころ。でも、ときおりよく分からない描写があります。特に、主人公の描く亀とかフラクタルとか全くイメージ出来なかった。高校時代は文系のくせに得意科目は数学と物理だったんだけどなぁ。だいぶ忘れたかもしれん。

最後は、お気楽ヒロイン・お岩さんの辛い過去に主人公がシンクロするところで、高校生男子と同世代の女の子っぽい帰結。こいういうの、好き。特にお気楽ヒロインなのに、辛い背景を背負っているんだから。このギャップとそれを理解する構図は、読んでいるこっちとしても、お岩さんの意外な側面も見れるし、主人公と自分を一体化させて、主人公=自分とお岩さんをシンクロできる。お岩さんのお母さんと父親も、同じ関係だったっぽいから、お岩さん型のエンジンの場合、騎乗者とエンジンでのカップルが成立しやすいのかな。

星4つで。とりあえず、二巻も買おう。三巻は買うかどうかは不明。