大熊狸喜「僕の幼なじみがキャバ嬢なわけがない」
僕の幼なじみがキャバ嬢なわけがない (二次元ドリーム文庫146)
- 作者: 大熊狸喜,光星,NO.ゴメス
- 出版社/メーカー: キルタイムコミュニケーション
- 発売日: 2010/04/09
- メディア: 文庫
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さてさて、4月発売の二次元ドリーム文庫。本当はだいぶ前に発売されていたはずのものなのにゴタゴタがあったという曰く付きの一品。
感想を一言で言うと、キャバクラという設定は良いがやっていることはいつもと同じで設定を生かしていないような。帯にも書いてあるようにドリームクラブや龍が如くに触発されてキャバクラをネタにした作品。これは良い。斬新。私も含めて、オタク層というのは夜の世界にはあんまり馴染みが薄く、怖いもの見たさもあるんだけど、あんまり行けない。だから、こういうテーマの作品を読むと、新鮮な気分で読める。
でも、設定を活かしていない。例えば、、、
- キャバクラだったら服装が薄手になるわけ。メイド服とも違って、胸の谷間を強調したり、スカートを短くしたりするのは当然。でも、そこに引きつけられる描写が少ない。
- イベントでコスプレの日がある。水着をみんな着る。だから、水着を着るという設定が不自然ではない。で、貧乳ロリの双子姉妹がスク水を着る。これもまぁ良い。だけど、現役グラビアアイドルがいるんだからそこは活躍させるべき場面じゃない?
- 幼馴染や金持ちお嬢様と同伴でいちゃいちゃもあるが、アフターの描写なし。
- 全体として巨乳キャラが多すぎる。乳について、貧乳ロリ双子姉妹以外の区別がつかない。発売が遅れてしまったため、同時期に、みるく学園(著作:神崎美宙)が出ているんだから、そことも差別化を図れよー。キャバクラものを期待していたのに、おっぱいものになっている。
- ハーレム展開の裏返しとして、一人当たりの描写が短いんだよなぁ・・・二次元ドリーム文庫は250頁という絶対的な制約があるから、どうしても「余分なもの」の描写が少なくなってしまう。だから女の子といきなりセックスしているだけのような感じがあるんだよね。
- あと、どうしても絵師が気になる。光星の表紙やカラーイラストは綺麗でいいんだけど、、、NO.ゴメスが嫌いというわけではないんだけど、、、、やっぱりマンガ調になってしまうんだよなぁ。
うーむ、テーマは良い。だが、ということで評価は下がる。キャバクラという斬新なテーマに挑んだことを買って、星3つにしておきますか。いつの時代も開拓者は最初は評価が低いものです。これからもこのテーマの練り直し、熟成を期待します。