木野裕喜「暴走少女と妄想少年」

さてさて。このライトノベルがすごい!文庫の創刊ナンバーを読んでみるシリーズ第3弾。

暴走少女と妄想少年 (このライトノベルがすごい!文庫)

暴走少女と妄想少年 (このライトノベルがすごい!文庫)

主人公は二人。暴走少女・武留と妄想少年・沖田善一。この二人を軸に、終始ハイテンションなノリで進む。うーむ・・・・・・・だが、ボケ→ツッコミの連発で、読んでいて疲れた。
物語自体もそれほど進まない。要は暴走少女で、周囲のことを全く気にしない武留が友達を作るように沖田善一が行動するというもの。
なんかなぁ、、、、登場人物に無理やりキャラを当てはめたような不自然さがある。沖田くんは貧乳好き。友人となる白柳は巨乳派。この二人の対立。武留の友達となる伊波さんはBL好き。テンプレを少しいじって使いまわして小説組みました、とキャラ設定した感じ。男の娘も登場。だが、キャラ設定(BL好き、男の娘、巨乳派と貧乳派の対立など)自体は、あまりストーリーには関係ない。

武留や沖田の話が半分以上を占めていて、白柳や伊波さんは後半からぽっと現れる。だから、なんかね、キャラに深み、書き込みが足りないんだよなぁ。サブキャラとはいえ、物語の中では重要なトリガーだったりするので、前半に頻繁に登場する武留と沖田、武留の兄(男の娘)の物語内における情報量と差が大きかった印象が残る。後半が駆け足に終わってしまった印象だったなぁ。

うーん、この作者は短編の方が向いているのかなぁ。長編だと読んでいて疲れるので、辛いです。評価は星2つで。
とりあえず、参考までに。↓
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1284044524/23-