長岡マキ子「中の下!3巻 中の上に踊らされるオレ」

「さんごちゃん エロ」でYahoo検索して私のブログにたどり着いた人は何を目指しているのか正直に教えて欲しい。「水無瀬さんご」って確かに女性っぽい名前だけど。美少女文庫作者を女体化して同人エロ小説のヒロインにでもするのか?

さて、まぁ、読書感想行きますかー。今回は長岡マキ子さんの「中の下!」3巻です。面白くなってきましたね。前回までの感想はこちら↓。
http://d.hatena.ne.jp/yusuke22/20100305/1267806573
http://d.hatena.ne.jp/yusuke22/20100627/1277647675

中の下!  ランク3.中の上に踊らされるオレ (富士見ファンタジア文庫)

中の下! ランク3.中の上に踊らされるオレ (富士見ファンタジア文庫)

「もしかして、今のぬいぐるみとのチューがファーストキスなんじゃない?」
「・・・・・・・そうだよ。悪い?」

「どうせなら部活とかが同じ人のほうが仕事の合間に回りやすいかなって」
「・・・・ダメだったらでいいんだけどさ」
「よかったら、オレと一緒に見て回らないか、絽美」
「うん!」

なにこの可愛い生物。
上記の引用は、成道くんと絽美(表紙を飾っている女の子ね)との遣り取りです。悶えた。萌えた。壁を殴りたくなった(ぇ。

おはなしの中身は、成道がフラグを立てまくってハーレム化への第一歩!ということか。絽美だけじゃなくて、莉子サマや雪菜、黒川妹まで登場して、何このモテモテ状態。それでも、元が卑屈な成道くんは勘違いしないなぁー。作者は自分を偽って男子校に潜入していたんじゃないかと思うくらい男性の行動パターンを理解しているような気がする。

肩書きと付き合うのか、それとも本人と付き合うのか。

「家とか親とか関係なくて、ワタシが自分の気持で、アンタと許嫁になりたいって思ってたら・・・・どうしてたのよ?」
「ワタシが誰かと人間関係を作りたいって思ったら・・・・」
「まず『友達』になろうって言うしか、なかったじゃない!」

これは莉子サマの一連の台詞*1

「私のこと、もしヴィーナスだと思わなくても、好きになってくれた・・・・・?」
「この先、もし暫定ヴィーナスが莉子ちゃんや雪菜ちゃんに変わっても、投票日に私の名前を書いてくれる?」

あああーーー、問題を突きつけるなぁ。確かに言っていることは理解できる。成道は、ヴィーナス賞を取りたい!という目標があるんだから。その目的で絽美に近づいたのは間違いない。でも、それって絽美自身を《好き》なのか?絽美が目的ではなく、手段となっているのではないか?問題の構造はこれ。形は変わっているけど莉子サマが突きつける問題も基本的には同じ。本人自身が好き?それとも《本人》の中には本人とは関係がない属性が含まれるの?成道くんの選択は、恋愛を扱うラノベにしてはありきたりの問題かもしれないけど、やっぱり深刻で、成道くん自身の回答を聞きたい。

・・・あと、個人的には生徒会の一存の杉崎と対談して欲しいです。なんか、二人の会話は面白そうだよね。

*1:246頁前後