優木カズヒロ「ハロー、ジーニアス」

ハロー、ジーニアス (電撃文庫 ゆ 3-1)

ハロー、ジーニアス (電撃文庫 ゆ 3-1)

敢えて孤高でいるという選択。陸上部内で、選んだ孤立。怪我により陸上を辞めたときの喪失感。
この作品の主人公である竹原高行の考えは非常に共感できる。そして、敢えて言おう。俺は高行のことが大好きだ、と。が、高行の台詞について語ることは自分の過去の傷を思い出すことでもあるため、辛い。だから、この本を読んでラストに感じた爽快感というか納得感を生み出した台詞を引用することで感想を終わらせたい。

一番最後に必要なのはプライドなんだって。自分は手を抜かなかった、自分は逃げなかったという誇り。だからやれるんだっていう自信。

作中では、海竜王寺はこの台詞に共感する。自分の気持を理解してくれる人がいるなんて、と泣きそうになる。実は、読み手である自分も、泣きそうになっていました。でも、これは実体験に即した生々しい話なので、詳しくはあまり言えません・・・・ごめんなさい。まぁ、お兄さんもちょっとした経験はあるんですよ・・・・