鋼の錬金術師27巻/ヨキさんの貢献

日曜日は最終巻が出た記念として、鋼の錬金術師全巻を一気読みしていました。発売日に最終巻を購入して読んだんですが、そのときヨキさんってどうしたんだろう・・・と気になったので、今回の再読ではヨキさんの貢献を追うことをテーマとしました。

鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)

まず、一応確認しておきましょう。ヨキさんは、元アメストリス東部にあるユースウェルという炭鉱町を治めていた軍人です。地位は、中尉。これが本当にどうしようも無い人物で、めちゃくちゃ高い税金をかけたり、上官に賄賂を送って出世しようとしたり、と典型的な悪代官。そこを通りかかったエルリック兄弟がヨキさんを退治、というお話。

そこから流浪の旅をしたみたいで、イシュヴァール人のスラムにたどり着きます。が、そこでも指名手配中のスカーの存在を通報してフルボッコ。スラムにもいられなくなったスカーにくっついて行くことに。ここからヨキさん、悪代官からうっかり八兵衛的ポジションへ。基本はギャグキャラなんですが、たまーに活躍します。ブリグッスでの逃げ場では元炭鉱経営者である知識を活かして脱出経路を確保したり、アル対キンブリー+セリム戦では、ハインケル、マルコーとともに戦場に登場。セリムに車をぶつけてみんなを乗せてセントラルへ逃げます。

で、ここまではハガレンを普通に読んだだけの説明なんですが、ではその後ヨキさんはどうなったんだろう?と気になりましたので後半を中心にじっくり読んでいました。

まず、大ゴマで確認できるのは、24巻99話。アルフォンス、マルコー、ハインケルを連れてセントラルに来たシーンです。でも、この後、アルフォンスはすぐに人柱としてお父さまの元へ召喚されてしまいます。

そして作者からだいぶ忘れられて、次に登場するのは26巻104話。これは「時は来た!」としてお父様がアメストリス全土で国土錬成陣を発動したときのシーン。ヨキさん、ただ怯えるだけ。

その次ぎが27巻108話。レベッカが戦いが全部終わった後の処理の話をしているシーンでちらっと出てきます。「アームストロング少将は?」というセリフの吹き出しの右側にいます。

ここでちょっと時間軸を考えてみましょう。ラストバトルでは、ザンパノさんやゴリさん(ダリウス)も戦いに参加しているんですよね。ホムンクルスの賢者の石を消費させようとしています。ジェルソ(カエル)は、傷ついたので、アームストロング少将とともに離脱。

でも、ヨキさんたちはその場にはいません。なのに、ラストバトルの処理のところでは登場、ということは、ラストバトルをしている間、ヨキさんたちは総統府に向かっていたが間に合わなかった、ということになるはず。実際、ゴリさんもハインケルさんに向かって手を上げて挨拶しています。

結局、鋼の錬金術師におけるヨキさんの最後の貢献は、セリムに車をぶつけて逃走したこと(23巻)。やっぱり予想通りのうっかり八兵衛でした。ヨキさんはその後、ハインケルさん、ゴリさんたちとサーカスをやっているみたいですね。結局軍人復帰はならず。思えば、ヨキさんって、スカーたちと同行していた期間が長くて、ブラッドレイ無き後に統治の中枢を担っているマスタンググラマン、アームストロング(姉及び弟)とは接触していなんですよね。彼の貢献を考えれば政権の中枢には不必要な人物ですが、少尉くらいには戻してあげて、ブリッグスでつらら落とし作業のプロになる、という道もあったとは思いますが。それに比べればサーカスはマシ、、、、なのか?