日比生典成「めたもる。」

めたもる。 (メディアワークス文庫)

めたもる。 (メディアワークス文庫)

ついつい暇だったから衝動で買ってしまった11月期メディアワークス文庫第二弾。まー、なんにでも化けられるお札を使っためるへんちっくなお話の短篇集です。

  • 真実の鏡

美少女とにゃんにゃんする・・・・・だとっ!

  • ランナー

この本の中で一番燃えた短編。そして、主人公の幼馴染との距離のとり方、人付き合いが出来ない様子がまるで自分とソックリで、なんで作者は俺のこと知っているんだろう・・・・と思った。最大の違いは主人公は自信を取り戻しますが、私は低迷したままです。

  • 月の猫

作者が猫好きなんだなぁ・・・とわかった。

  • Spring Comes in like a Lion

自分をわかってほしい、感覚を共有してほしい、必要としてほしいという願いって誰にでもあるとおもうんだけど、伝えることが苦手な人もいる。今作に出てくる美沙希。頭は冷静な分、自分が相手からどう思われているのかわかってしまう。からかわれても。それだけしか相手が構ってくれなくて。
自分のことをちょっとでも理解してくれたら、舞い上がってしまって、もっと喋ろうとして逆に失敗して・・・・あ、これは私の経験でした。自分を投影してしまうなぁ。

全体の感想としては、次の二点。
1.サクサク読みやすい。
2.自分を剔る経験を思い起こしてしまう。