みかづき紅月「こいびと以上 ともだち未満」3巻

この三連休、一歩も外に出ませんでした・・・・その割には読書はそれほど進まず。3日で、2冊とちょっとかあ。仕事の準備や部屋の掃除もしたせいもあるけど、あんまり読めてないなぁ。

気をとりなおして、読書感想。今回は、みかづき紅月さんが最近出した作品。このシリーズもこれで最終巻みたいですね。今までの感想はこちら↓

【あらすじ】
前々回はオタク趣味に対する無理解な親との対決、前回は、岡本に対する迫害との対決。ときて、今回は、ブコメ展開。今までちょこちょこと名前だけは出てきた「菅原」は実は女の子、という衝撃展開から始まる。この伏線は気付かないだろー、てかみかづきさんはこの伏線も考えていたのか・・・・?
えーとですね、登場人物を整理しますね。
【登場人物の関係】

トオル         あおゐさん←榊
 ↓
真姫 → 雅久斗 ← 岡本
      ↑
    菅原

おおおおーーーー、着々とハーレム王への道を歩んでおりますなぁ。しかもラストではあおゐさんも雅久斗の優しさについついほだされてしまって、と。天然ジゴロって怖いっすねぇ。
ふと疑問に思ったんだけど、私、みかづき紅月さんの書いた美少女文庫作品は全て読んだんですが、みかづきさんって、美少女文庫の中では珍しく、ハーレム展開に持ち込まない作家なんですよね。代表作・サムライガールシリーズでもそう。男⇔女の関係は、1対1が基本*1と考えているような節があります。確かに女の人から見たらハーレム展開を最初から希望するような男は信頼できないよなぁ・・・。女の人は、男性に独占されたいという欲が強いのかな。私は、これはこれで作者の味だと思っています。そうすると。今回のラブコメ・ハーレム展開はどうしたんだっ!どこにディスティンクションを置くんだ、という問題が生じるわけです。

  • ラブでコメっている分はまだハーレム展開アリ。でもセックスまで絡むとやっぱり1対1じゃないとダメ!

こう考えているのが一番可能性高いかも。
【今作の印象深い場面】
印象深いシーンは色々あったけど、やっぱり菅原が登場してからの真姫の変化かなぁ。菅原⇔雅久斗の関係もそうだし、真姫の変化もそう。恋のライバルが現れることによって、自分の恋する気持ちも強くなる。何この恋愛ドラゴンボール理論。
【総合評価】
今回は最終巻らしく、綺麗にまとまった一冊でしたね。トオルもライバル・雅久斗との決着をつけ(?)、ツンデレ副会長・美瑠の本質を真姫が理解して仲良く、と。もちろん、真姫や雅久斗、トオル、あおゐさんたちにはこれからも王子村で過ごす生活が待っているんだけど、それでも、高校1年生の濃い時間を過ごした、ずっとずっと「ともだち」以上の関係。雅久斗たちの関係って、自分の人生にも照らして言うけど、なかなか築けないもの。なんか・・・ずっと王子村で楽しく過ごしていそうだし、王子村を離れても、仲良くしてそうです。
若干綺麗に終わりすぎた感もあるが、これでこのシリーズは完結。3巻くらいでちょうど良いと思います。次のシリーズも楽しみしていますっ!ではっ!

*1:もちろん例外はあります。例えば、「銀狼王女」ですね。

銀狼王女―Werewolf Princess (美少女文庫)

銀狼王女―Werewolf Princess (美少女文庫)

みかづき紅月さんのだいぶ昔の作品なので黒歴史化しているかもしれませんが。