鮎川歩「ユメオチル、アリス」

本日は生徒会の八方を再読していました。うーん、個人的には番外編の登場人物を本編で出しても良かったんじゃないかと思っています。

ユメオチル、アリス (ガガガ文庫)

ユメオチル、アリス (ガガガ文庫)

さてさて、ガガガの新刊を読んだので感想書きます。夢のなかで自分の妄想が完全に実現するという、完全明晰夢の能力を手に入れようとした主人公・アリス。夢のなかでの道案内人であり、完全明晰夢の能力を開花させるためのアクムクエストを設置した張本人・ルルディ。

アリスは現実を拒否して夢に逃げる。しかし、なんでも叶う夢の世界は、虚しい。最初は楽しいかもしれないが、結果が見えていることほど面白くもなんともない。あー、ん。例えば、ゲームとかでも、Easyモードでプレイすると途端に面白くないくなるとか、作業ゲームになる終盤の信長の野望とか。うん、次元はちょっと違うかもしれないけど、アリスくんが、物語の後半あたりに感じていた、万能であるからこその虚無感、っていうのはりかいできるかも。なにか少しでも思い通りにいかないものがあったほうが、辛いかもしれないけど、楽しいんだよね。